小児ぜんそくの敵=ダニ

小児ぜんそくの90%はアレルゲンを原因としたものと言われています。その中の大半は、ホコリかダニです。ホコリやダニが原因なら、ホコリを掃除し、ダニを駆除することで小児ぜんそくが防げます。

 

ダニのいない家はない!

まず最初に、ダニのいない家はありません。動物や植物に寄生し、家や食品、はたまた水の中までも、いたるところに住み着きます。ただし、ダニをできるだけ少なくする方法はあります。3つのダニの弱点をうまく攻撃することで、ダニの駆除が可能になります。

 

ダニの繁殖を防ぐには?

ダニが好む環境、ダニがたくさん繁殖する環境があります。適度な温度と湿度、あとは餌です。この3つの要因を、ダニにとって好ましくないものにしたら、繁殖が防げます。

 

高温に弱い

ダニが繁殖するのに好ましい温度は、25度位です。高温には弱いので、高い温度にさらしてあげると死滅します。布団などの寝具は、ダニの住処なので、定期的に日光を当てると良いでしょう。

ただし、布団を干すとかえって発作が起きる場合があります。これは、屋外にあるホコリなどが布団に付着したためです。花粉が舞っている季節や、黄砂などの大気汚染物質が多い日などは、ダニの駆除というより、発作がおきる原因を作ってしまいます。

外の汚染が激しいときは、布団を干さないでおくか、取り込んだときに布団の表面を、軽く掃除機をかけるようにしましょう。はたきで布団を叩くことは、布団の繊維が崩れるてしまうのでやめましょう。

布団乾燥機には、50度の熱風を当てるダニ退治モードといった機能をそなえているものもありますので、活用してみるといいかもしれません。

布団乾燥機に当てた布団や日光浴した布団は、そのまま取り込むと、ダニの死骸が布団の中にたまったままになってしまいます。生きているダニだけでなく、死んだダニもアレルギーの原因となり、小児ぜんそくの発作を起こす原因となります。逆にダニの死骸や排泄物のほうが、生きたダニよりもアレルギーの元となるといわれています。こまめに、布団の表面も掃除機をかけることで、ダニを吸い取ることが大事です。

 

乾燥に弱い

ダニは乾燥にも弱いです。寝室などの湿気を取り除くために、換気を積極的におこないます。必要に応じて、シリカゲルなどの乾燥剤を使用すると良いでしょう。汗を吸った寝具を押し入れにしまっておくと、ダニにとって好ましい環境ですので注意が必要です。

大人のぜんそく患者では、空気が乾燥していることで発作が起きる場合があります。わたしも冬の寒い時期、乾燥した冷気を吸って、中程度の発作が起きたことがあります。とくに冬の季節では、エアコンなど使用していたら、さらに乾燥しがちな環境ですので、わたしたちの喉にとってはある程度の湿気が必要です。ぜんそく発作時に加湿器の蒸気を吸うと、呼吸が楽になることもあります。しかし多湿だとダニの繁殖をうながすこともあるので、寝具が湿気でビショビショにならないように注意が必要です。

 

餌を無くそう

ダニって何を食べて繁殖するんでしょうか?

人のフケや動物の羽や毛は、ダニの大好物と言われています。また、味噌や小麦粉、パン粉などその他多数の食品を、餌として生きていきます。

食べ物を床にこぼした場合はすぐに拭き取り、フケも掃除などでこまめに吸い取り、ダニに餌を与えないようにしましょう。

 

まとめ

ダニは高温、乾燥、餌なしで、やっつけましょう。夏は高湿なので生きたダニが多く、秋にかけて死んだダニが布団に溜まってしまいます。ホコリもまとめてダニも、掃除機などで吸い取ることで、ぜんそくの発作が防げます。

殺虫剤などで、ダニそのものを殺す方法もあります。ただ、殺虫剤に使われている成分は、小児ぜんそく患者や人体そのものに悪影響を及ぼす場合があるので、使用は避けることをおすすめします。

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