痰を出す3つの方法

小児ぜんそくで痰や分泌物がたまっているために、ゼーゼーといった喘鳴音が起こります。背中や胸を叩いてあげることにより、気管支や肺胞に付いている痰を剥がしてあげる行為をタッピング(カッピング)といいます。叩いて振動を与えることで、痰や異物が出やすくなります。

その他、スクイージングやハフィングといった、痰を出す方法があります。

 

タッピングの方法

ゼーゼーといった喘鳴を起こしていたり、咳き込んでいたりしたときに、前かがみの体勢で、背中と胸をたたいてあげます。叩いてあげることで、振動で肺にたまった痰をだしてあげれます。ポンポン音が響く感じで、リズミカルに軽く叩きます。手のひらを固くするのでなく、少し丸く軽い感じで開いて叩いてあげれば、叩かれる方も痛くないでしょう。手のひらを丸くして、お椀のような形にします。空間をつくる感じで叩いてあげます。

寝ていた場合、仰向けで寝ていた場合、背中が下になっているので、背中を叩いてあげます。横向きに寝ていた場合、下になっていて痰が溜まっていると思われる部分を軽く叩いてあげます。痰が溜まっている部分は、患者の胸に耳をあてて、呼吸の音を聞いてみると良いでしょう。慣れてくると、どのあたりに痰が溜まっているか、ゼーゼーとした呼吸音で分かってくると思われます。

 

タッピングの効果

痰がそのまま溜まったままの状態でいると、肺へ移動し、肺炎を起こしてしまうことがあります。痰を出してあげることは、肺炎の予防にもなります。

介護の現場でも、年配の方の痰を出す看護法として、タッピングが行われています。

しばらく叩いてあげることで、痰が排出されるので、呼吸が楽になります。痰のせいで浅かった呼吸も深くなり、よく眠れます。

 

スクイージングの方法

息を吐く時に、痰などが貯留している部位に手を当てて、圧迫する方法をスクイージングといいます。呼気時に圧迫することで、気道を出ていく空気の流れをスムーズにし、痰などの分泌物が上気道に移動するのを促す効果が期待できます。息を吸っているときは、圧迫をやめます。分泌物が溜まっている部位を上の方にして、スクイージングをおこなうと効果があらわれます。

 

ハフィングの方法

まずゆっくりと息を吸い込みます。その後、速く強めに息をはきます。それにより、痰を上気道へ移動させてあげます。速くリズミカルに「ハッ、ハッ、ハッ」と、息をはくのがポイントです。最後に咳をして痰を出してあげます。

 

まとめ

痰を出す3つの方法ですが、専門家の指導の元、行うことが重要です。特にタッピングなどは、小さいお子さんを大人が軽くとはいえ、叩いて痰を出す方法ですので、注意が必要です。叩くことで外傷を与えたり、ストレスとなってしまったりしないように、医師や専門家に教えてもらうことが大事ですよね。

 

 

 

 

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