ぜんそく治療薬の注意点について
ガイドラインでは、代表的な発作の治療薬が紹介されており、副作用などの注意点も書かれています。
以下にまとめるとともに、他に調べた分の追記も行いました。
β2刺激薬吸入
β2吸入薬は、使い方が正確であれば、即効性があります。
しかし、使用方法が簡単であるのがネックとなって、過剰に使いすぎてしまう傾向にあるのが、欠点です。
乳児に対して、このβ2刺激薬を使用するときは、年長児に対して効果が劣ってしまうことがあります。乳児の場合、吸入して肺まで到達し沈着する効率が悪かったり、乳児が泣き叫んでいる時は当然ながら吸入の効率が低くなります。
副作用は個人差があり、さらに薬の種類によっても差があります。副作用として動悸、ほてり、脈が速くなる、不整脈、血圧上昇、頭痛、嘔吐、むくみなどがあります。高血圧の大人であれば主治医と相談する必要があります。
長期間にわたり使用すると、どんな薬でもそうですが、効き目が弱まる可能性があります。また使いすぎていると、逆に気道を過敏にしてしまうこともあります。
イソプロテレノール
気管支平滑筋に対して弛緩作用(ゆるませる作用)がある、交感神経興奮薬です。持続作用は非常に短時間なので、管理しやすいのが長所といえます。
心臓の収縮を強めたり心拍数を増やす薬なので、動悸や頭痛などの副作用があります。過量投与は危険です。
一般的にぜんそく患者に対して、この薬を吸入することで発作を抑えることができますが、重症発作の治療目的で、注射薬としても承認されています。
全身性ステロイド薬
炎症を抑える薬として、ステロイドがあります。ぜんそくは気道の炎症でもあるので、ステロイドは効果があるといえますが、即効性はないとされています。
またステロイド薬は、投与後の効果が期待できるのは、4時間後ともいわれています。色々な副作用があるため、改善が見られたらすぐに中止します。
副腎皮質機能が抑制される副作用が、ステロイドにはありますが、数日間の投与であれば問題はみられないようです。
テオフィリン薬
注射薬として、発作時にアミノフィリン(テオフィリンを80%ほど含んでいる)が使用されることがあります。気管支を緩和する物質の発生を促したり、気管支を広げる作用やアレルギーの炎症を抑えたりする作用があります。
心臓の脈動を早くするため、動悸、ほてり、興奮、頭痛などの副作用があります。また、乳幼児において、「テオフィリン関連痙攣」と呼ばれる痙攣をおこす事例があります。
ガイドラインでは乳幼児に使う薬として、他の薬では効かない場合にテオフィリンを使用するとしています。