ぜんそく発作時の対応

大発作や呼吸不全が起きた時に、薬を持ってない場合は、直ちに医療機関に受診して下さい。このことは、ガイドラインでも原則となっています。

ガイドラインでは、小児ぜんそくの子供を持つご両親や家族の方に、子供に急性の発作が起きた時、どういう風に対応したらいいのか、図解入りで示してくれています。
家族が早めに治療を行うことで、ぜんそくの悪化を防いだり、いつになったら医療機関へ受診したらいいのか、ガイドラインを見て判断することも出来るようです。

2歳未満と2歳以上の子どもで分かれる対応

発作時の対応をチャート形式で示してくれていますが、2歳未満と2歳以上の子供の、二つの対応に分かれます。特に2歳未満の子供の発作は、症状の悪化が早く、脱水にもなりやすいため、一刻を争う場合があり、注意が必要です。

2歳未満児の発作に対する対応

発作の程度を見ながら、β2(ベータ・ツー)刺激薬を吸入し、症状が悪化するようだったら、すぐに受診するという流れになっています。
家庭内で使用できる薬を持たない場合、中発作、大発作では速やかに医療機関に受診に行く必要があります。小発作でも改善が見られない場合は、受診の必要があります。
詳しい内容を確認したい場合は、ガイドラインを参照して下さい。

2歳以上の子供に対する対応

まず強い発作のサインがあるかどうかを判断します。サインは以下のようなものです。

・唇や爪の色が白、もしくは青から紫に変色している
・息を吸う時、小鼻が開いたり胸がペコペコ凹んだりする。
・話すのが苦しそうであったり、歩けなかったりする
・脈が異常に速い
・大小便の失禁がある。
・横になれなかったり寝れない。

他にも色々と強い発作のサインがありますので、詳しくはガイドラインを参照して下さい。
発作のサインがある場合は、吸入薬を服用しながら直ちに受診の準備を行います。
発作のサインがない場合は、吸入しながら様子を見て、悪くなるようならまた吸入し、良くならない状態であれば、直ちに受診と、段階が示しされています。

用法や使用間隔,用量など、詳しくはガイドラインを参照して下さい。

 

β2刺激薬とは?

ガイドラインでよく出てくる、β2(ベータ・ツー)刺激薬ですが、気管支拡張作用がある薬です。吸入タイプと服用タイプがあります。一般的に、30分から1時間で効果が現れて、数時間は効果が持続するようです。心臓への負担が大きいと言われる気管支拡張薬ですので、用法を守りながらの使用をお勧めします。一般的には後から作られた新しい拡張薬のほうが、副作用が軽いと言われています。

また、重症化した発作の場合、ちょっとした気道への刺激でもさらなる悪化をまねくため、気管支拡張薬を吸入したら余計に悪くなることもあります。注意が必要です。

 

ガイドラインでの自己判断は危険?

ガイドラインは小児ぜんそくの子供に対して、お医者さんが適切な治療を行うためのマニュアルのようなものです。お医者さん向けに書いてあるので専門用語を用いていたり難しい説明であったり、一般の方々には分かりにいかもしれません。
あと、私たち一般人がガイドラインを見て、自己判断を下すことは、楽観的に判断した場合など、時に危険を伴います。
強い発作のサインはどういうものか、対応の仕方など目安として考え、不安なときや判断がつかない時は、医療機関に相談したり直ぐに受診したりすることが大事です。

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